モトアザブ退屈日記

日々のモノ・コト・忘備録。クルマ、時計、オーディオとか骨董とか。

「映像の世紀」コンサート@札幌コンサートホールKitara

「映像の世紀」は1995年から96年にかけてNHKスペシャル枠で放送されたドキュメンタリーの名作です。米ABCとの共同制作。2015年には続編として「新・映像の世紀」、スピンオフとして「映像の世紀プレミアム」が昨年末まで放映されている、息の長い企画です。

全編にわたる加古隆の劇伴音楽も非常に印象的で名曲となりました。音楽がこのドキュメンタリーの魅力をさらに高めています。

この「映像の世紀」シリーズで使われた加古隆の音楽を、加古隆のピアノ、オーケストラによる演奏、当時のNHKアナ、山根基世のナレーションでコンサートのために再編集された映像と共に上演するという贅沢な企画。

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札幌コンサートホール Kitara

2016年に日フィルがオーチャードホールで初演、大阪、広島を経て2022年、札幌交響楽団が札幌コンサートホールKitara で上演されることに。Kitaraでのコンサートに足を運ぶのは7,8年ぶりかも知れません。OBとして観に行った大学オケの定期演奏会以来。

札幌コンサートホールKitara はヴィンヤード形式のホールなので、プロセニアムアーチがありません。パイプオルガン側のP席部分に大スクリーンが下りていました。オーチャードホールはプロセニアムの高さがあるので、反響版の上部にスクリーンがあったのでは、と想像しました。

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これは1997年(25年前!)大学オケ時代、マーラーの「巨人」を演奏中のホール写真(5プルト表で弾いていた修士2年の冬)。この写真のP席にスクリーンが降りていました。

出演者、演奏、コンテンツ、すべてが贅沢

素晴らしいコンサートでした。なんといっても「加古隆」の生ピアノ、「札響」の生オケ、「山根基世」の生ナレが映像コンテンツと一体となって感動の塊がホールを満たすのです。

放映当時から再放送やデジタルリマスター版での再放送も盛んに流れていたので「見覚えのある映像」なのですが、何度でも観たい映像でもあります。そこに流れる音楽、有名な「パリは燃えているか」だけでなく、他の曲も印象的でよく覚えていることに気づかされました。

「大いなるもの、東方より」、「時の刻印」、「神のパッサカリア」・・・オケの演奏を見ていると「あ、ここはVcとCbで始まるんだ」とか「この印象的なフレーズはVla」なんだ、とか気づくことが多いです。

音楽が空間を満たして映像の迫力に劇的な効果をもたらします。加古隆のピアノも見たい、オケの演奏も見たい(チェロの先生も出演しているし)、山根基世のナレーションも見たい・・・映像の世紀の映像も流れている!と忙しくも贅沢な時間。

余韻が長く続く、五感が揺さぶられる公演

終演後、オーケストラに限らずライブ後の高揚感がありますが、「映像の世紀コンサート」の終演後の高揚感は非常に独特で、“静かなる興奮”が長い時間続くものでした。上演中の情報量が多いからでしょうか、終演後の余韻が長く長く続くのです。五感が揺さぶられるようなコンサート、「音楽の持つ力」を大いに感じることができました。

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