モトアザブ退屈日記

日々のモノ・コト・忘備録。クルマ、時計、オーディオとか骨董とか。

デイムラーXJ40のこと

憧れのクルマのカタログ

XJ40は発売当時から“憧れのクルマ”でした。

 

英ジャガーカーズの創業者、サー・ウイリアム・ライオンズが晩年、最後にデザインを承認したジャガーです。

 

マイナーチェンジ後の1992年のカタログが手許にあります。

バブル時代だけあって、紙質も豪華。箔押しのJAGUARロゴ、中表紙は和紙調です。

 

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このカタログ、当時高校生だった自分がNAVI誌のジャガージャパンの広告を見て資料請求したものです。

当然郵送されてくるものと思っていましたが、ジャガージャパンのセールス担当が実家に持参してくださいました。

 

資料請求した本人は高校生。当時、実家に免許を持っている家族はおらず、クルマを置けるような家でもなかったのでセールスマン氏はさぞかし驚いたことでしょうが、丁寧なあいさつと共にカタログを置いて行ってくれたそうです。

 

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当時ジャガージャパンはTVCMも打っており、よく覚えています。

高級車の代名詞のメルセデスベンツSクラス。歴代のSクラスの中でも最も販売台数の多かったW126のフロントガラスに“ジャガーからのラブレター”を届けるという趣向。

ジュリーロンドンの歌声がいい雰囲気。

 

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育ちのいいクルマ 

それから四半世紀を過ぎ、憧れのクルマがカタログから実車にステップアップ。

車齢26年のクルマとは思えないほど内外装共にきれいに保たれています。距離は相応に走っていますが、車齢を考えれば「丈夫に走っていた証」でもあります。

ディーラーの方によれば「育ちのいいクルマ」とのこと。最初のオーナーが20年ほど大切に乗り、その後の下取り車として乗っていた方はジャガージャパンのメカニックだったとのこと。

「育ちのいいクルマ」のひとことで実車を見ずに決めてしまいました。

 

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日常の足として使える”猫足”

ほぼ日常の足にガンガン使っていますが、故障らしい故障はありません。XJ40は丈夫なジャガーのようです。

北海道の冬も無事に越えることができました。FR車で心配していたのですが、重い車重とトラクションの良さで冬道も思いの外安心でした。

 

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印象的なのはやはり乗り心地です。かつて小林彰太郎や徳大寺有恒がジャガーを評した“猫足”の言葉通りのしなやかな足回り。低速での街乗りも高速でのクルージングもストレスがない、それどころか走れば走るほど癒される乗り心地。

 

 

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XJ40に乗っていて、困ることも少し。

 

最小回転半径

XJ40は全長4950mmとほぼ5mの長いクルマです。FRなのですが最小回転半径が6.5mと恐ろしく小回りが効きません。(ちなみに、例えばBMWミニの最小回転半径は5.1m)

車体も大きく、小回りもきかないので自走式で車路が対面通行の駐車場だったりすると車庫入れに気を遣います。わざわざ不便で空いている遠くの車室を利用するようになりました。

 

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燃費

直列6気筒、排気量4,000cc。

街中の平均燃費はだいたい夏場6km/l、冬は4km/l代まで落ちます。高速・長距離巡行でようやく10km/lを越えて喜びます。ハイオク指定で燃料タンクは86リットル。ギャル曽根並みの大食いです。

 

自動車税

ガソリン大食いですので、もちろんエコカー減税なんてありません。車齢も26年、減税どころか増税です。古い車を大切に乗っているのにまったく納得がいきません。これはXJ40が悪いわけではなく、制度の問題点です。

 

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この車を運転するようになってから運転操作を「急ぐ」ことをしなくなりました。クルマの立ち居振る舞いでさえジェントルにさせてくれる英国車です。