モトアザブ退屈日記

日々のモノ・コト・忘備録。クルマ、時計、オーディオとか骨董とか。

アナログ盤 「ザ・キングトーンズ &マリエ/レゼレクト –銀河からの帰還−」

初販は1978年のエキスプレスレーベル(東芝)。ザ・キングトーンズ & マリエ名義のアルバムです。

ジャケットには「えっ...ラッセン?!」と見紛うような跳躍するイルカ。カクテルグラスとスペーシーな背景の組み合わせにネオン風のタイトル文字が謎を深めます。

ほぼ全曲の作詞は「大阪しぐれ」「天城越え」「さざんかの宿」で有名な”演歌の大御所”、吉岡治氏。

 

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どうもコンセプトが迷走しているような気がしないでもないですが、時代の空気とでもいうのでしょうか、70年代末期の雰囲気ではあります。確かに全編、詞はスペーシーというか宇宙とか銀河とか壮大なスケールを感じさせるもの。

帯には、

吉岡治の優愛詞と梅垣達志/山下達郎のロスの熱いウェーブにのせて新成キングトーンズ&マリエが今、鮮烈にレゼレクト(復活させる)!

のキャッチが。「ロスの熱いウェーブ」とは...

”&マリエ”のマリエさんですが、このアルバムだけでその後は名前を見ません。「当時学生だったシンガー」という情報がありますがこのアルバムだけの参加のようです。

 

このアルバム、CDは2003年に再販されていますが、アナログ版は永らく初版盤のみでした。中古市場でも数万円で取引されていたというある意味レア盤だったのです。

それが、最近の「シティポップ」再評価ムーブメントで突如再販されたのです。素晴らしい。

 

A面

01. City Opera 吉岡治作詞/梅垣達志作曲
02. Let's Dance Baby 吉岡治作詞/山下達郎作曲
03. 男と女 吉岡治作詞/梅垣達志作曲
04. Touch Me Lightly Chris Mosdell 作詞/山下達郎作曲
05. 失われた街 吉岡治作詞/梅垣達志作曲

B面
01. Love Is Harmony 吉岡治作詞/梅垣達志作曲
02. 黄昏のViolence 吉岡治作詞/梅垣達志作曲
03. (Don't waste your)Love In Space Chris Mosdell 作詞/梅垣達志作曲
04. 銀河ララバイ 吉岡治作詞/梅垣達志作曲
05. My Blue Train 吉岡治作詞/梅垣達志作曲

 

2019年にリーダーの内田正人氏が鬼籍に入られて、その秋に『山下達郎のサンデーソングブック』で「内田正人さん追悼 ザ・キングトーンズ特集」が2週にわたって放送されました。

その中で、山下達郎がザ・キングトーンズへ提供した2曲が紹介されたのですが、どれも名曲。その2曲がこのアルバムには収録されているのです。

 

1曲が「Let's Dance Baby」、そしてもうひとつが「Touch Me Lightly」

どちらも山下達郎自身、セルフカバーする曲となります。

「Let's Dance Baby」は山下達郎初のシングルカットにもなった名曲中の名曲。この曲の作詞って吉岡治だったんですね。

「Touch Me Lightly」はスイートソウル。出来上がったレコーディングを聴いた山下達郎が、「思った通りの出来上がりになってて。スゴイなぁ、と思いました。」と、サンソンの特集の際に感嘆していました。

 

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この2曲を聴くだけでもこのアルバムを買う価値あります。

 

プラターズスタイルの正統派男性コーラスグループとして、確かな実力とキャリアをもつザ・キングトーンズ。戦後活躍するミュージシャンの例に漏れず彼らも「米軍キャンプ廻り(のステージ)」からキャリアをスタートさせています。

 

彼らのデビューシングル。最も有名であろう「グッド・ナイト・ベイビー」

 

www.youtube.com

もしかしたらデビュー当時のカラー映像かもしれない。

内田正人さんのハイトーンのリードテナーが美しいです。 あと、コーラスで真ん中に立っている加生澄夫さん(バス)のリズムの取り方がめちゃくちゃかっこいい。

 

 

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