モトアザブ退屈日記

日々のモノ・コト・忘備録。クルマ、時計、オーディオとか骨董とか。

帝国ホテル「ラ ブラスリー」のフレンチ

帝国ホテルのタワー館地下にあるフレンチ。

1983年の創業ということは、帝国ホテル・タワー館の開業から変わらずにあるレストランなのですね。

www.imperialhotel.co.jp

コロナ禍で1年ほど休業していたのですが、この11月に営業を再開。待ってました!と宿泊の際の夕食をラ・ブラスリーで予約したのでした。

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帝国ホテルにはメインダイニングの「レ セゾン」がありますが、こちらは正統派の高級フレンチ。「ラ ブラスリー」は同じフレンチでももう少しカジュアルで肩ひじ張らずに料理が楽しめます。

「ラ ブラスリー」のメニューには村上信夫氏をはじめとした歴代の総料理長の名物料理が多くあります。例えば「シャリアピンステーキ」、「海老と舌平目のグラタン エリザベス女王風」、ワゴンで提供される「ローストビーフ」も有名です。かつてランチでいただいた「ローストポーク」はちょっと他では食べられないような感動的な旨さでした。

プリフィクスのディナーを注文。

スープ+前菜+肉 or 魚+デセール。

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スープは“ダブルビーフコンソメ”。この澄んだスープに熟成した洋酒のような複雑なうまみが閉じ込められています。

前菜は「ラ ブラスリー特製 エスカルゴの香草バター焼き」。

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そしてメインはやはりシャリアピンステーキを。

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デザートワゴンで食べきれないほどのデザートを選んでしまいました。

 

ウエルカムドリンクとしてグラスシャンパンのサービス。営業再開祝いですね。

赤は“シャトー・ヌフ・ドゥ・パプ”・・・パワフルな果実の凝縮感。

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白は“シャサーニュ・モンラッシェ・プルミエクリュ”

このシャサーニュ・モンラッシェが素晴らしかった。

バターのような滑らかな舌触り、キリっとした酸とふくよかなアルコール感。ソムリエの方が「肉にモンラッシェ、おすすめです」とおっしゃっていました。

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ラ ブラスリー、心地よい喧噪と活気が戻っていて大変に心地よい時間でした。

 

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祝 開店!Blanc @大宮 は予約が取れない名店になりそうな予感

大宮へ移転したフレンチレストランBlancのグランドオープンにお伺いしました。

 

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ブーランジェリーの“Blanc a la Maison”、その左隣、10月オープンしたパティセリ “masayuki nakamura by blanc” の隣にひっそりとした入口があります。

 

ボタンを押して、木戸を開けてさらに奥の扉をくぐると静かな、いかにも居心地の良い空間が現れます。

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ディナーコースのみ。完全予約制、カウンター6席・テーブル2席。

 

ゆるくカーブしたカウンターと見るからに座り心地の良さそうな椅子。

料理が映えるカウンター、オープンキッチンなのでシェフの動きが美しく見えます。

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このカウンターの造形が素晴らしいものでした。
カウンターの天板はテラゾー。いわゆる“人研ぎ”(人造石研ぎ出し)ですね。テラゾーの天板は真鍮のエッジでシャープに切り取られ、端部はホワイトオークの白木。

白い人造大理石に埋め込まれているのは、ワイン瓶のカレット。これは虎ノ門Blancで最終月にお客さんに出したワインの瓶をカレットにして散りばめたものだそう。

「虎ノ門のことを忘れないために」って語る大谷シェフがカッコよかったです。

 

Course“Noir”をいただきました。

Amuse Bouche/先付け
 初めの一皿 > 水、柚子
 埼玉の小鉢 > 鴨、ジャンドゥーヤ
       > 白葡萄、フォアグラ
       > 深谷葱、カスレ

スペシャリテ
 秋 > なんぶいちろう、オリーブオイル、雲丹、いくら

Entrée/冷たい前菜
 三秋 > 秋刀魚、ビーツ、梨


Entrée/暖かい前菜
 晩秋 > 茸、豚、蛤

Poisson/魚料理
 初冬 > 金目鯛、エシャロット

Viande/肉料理
 冬支度 > 北海道産蝦夷鹿、茄子、無花果

デセール or 〆の一品

アミューズブーシュ/先付け

手が込んでいて、エスプリの効いたアミューズ。「水と柚子」が少し泡立てられていて、出汁の効いたさわやかなうまみの塊でした。

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カスレ包まれている春巻?に深谷葱の白いソースをディップして食べます。深谷葱の甘さが印象的。

器にもこだわりが。春巻が載っている器は深谷レンガ、鴨テリーヌが載っている器はキューポラの街川口の鋳鉄器をイメージした焼き物。

スペシャリテ

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「なんぶいちろう」という名のピーナツカボチャのムース。

 

Entrée/冷たい前菜

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秋刀魚は鮨屋方式で酢〆め、細かく刻んだビーツの食感、上に載ったゼリーは梨ジュースのゼリー。

Entrée/暖かい前菜

f:id:KOICHIROH:20211108171933j:plainトランペット茸のソテー、豚骨ベースの濃厚なスープに蛤の出汁が良く合う。

Poisson/魚料理

f:id:KOICHIROH:20211108172525j:plain飴色のエシャロットのソテーの甘さと金目鯛の濃い旨味が合う。

Viande/肉料理

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なぜか北海道にいながら美味しいエゾシカは東京でしか食べたことないかも。キャラメリゼした無花果と少し脂身のあるエゾシカロース肉マッチングが素晴らしい。

 

デセール or 〆の一品

〆の一品で「暖かい鶏麺」を選びました。

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虎ノ門のお店は9坪しかなかったらしいのですが、(よくその狭さであのクオリティーの料理を出せてたのは…ご苦労がしのばれます。)広く、見た目も美しく、料理をする人の動きまで美しく見えるようなオープンキッチンで手際よく繰り広げられる料理、美しい皿の数々。見ていてわくわくしますし、食べて飲んで納得の品々です。

レストランのコンセプトである「ローカルとローカル」が体現されているのを実感しました。

 

ヴァン・ナチュール三昧

もちろん、超絶レアで絶品のナチュール系のワインが揃ったワインセラーも素晴らしい。今回は6人で6本。堪能いたしました。

 

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PHILIPPE PACALET “Bulles 2018”

MOSSE “Chenin 2018”

CÔTES DU JURA FORTBEAU ANNE ET JEAN-FRANÇOIS “Ganevat 2018”

VINCENT TRICOT “White Light Blanc 2020”

CHANTEREVES “Bourgogne Chardonnay 2019”

CHATEAU LESRIGNAC “Racigas XVIII”

 

すでに11月12月は予約で埋まっているそう。早くも予約の取れない名店になりそうな予感です。

虎ノ門の時のように気軽には行けなそうなのが少し残念ですが、季節ごとに、折に触れて行きたい大切なお店ができました。

 

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motoazabu-diary.com

 

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ありがとう 虎ノ門 Blanc

虎ノ門 Blanc は2016年オープンのビストロ。

美味しい料理とワイン、そして料理に合うパン。

オープン当初からお気に入りのお店でした。

 

bread-lab.com

 

toyokeizai.net

 

虎ノ門での営業を6月で終え、大宮へ移転するというので、最後の 虎ノ門 Blanc での晩餐を愉しみました。

 

東京での生活圏にこういうビストロがあったのは本当に幸せなことでした。

この店でお会いした、大谷シェフやスタッフ、食事の趣味もお酒の趣味も合う友人たちとは、公私に渡り仲良くさせていただきました。

ちょっと大げさかも知れないけれど、この歳になって、こんなに拡がりのある人間関係ができたことは得難い財産となりました。

 

シェフおすすめの自然派ワイン。どれも間違いのない美味さ。

 

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アメリカンチェリーと桃のガスパチョ

 

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岩手県産牡蠣「令和の怪物」のポシェ・海のジュレ

 

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高知産検定済「剣先イカ」のファルス

 

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熊本産本まぐろとカキコンフィのタルタルとじゃがいも

 

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仏産シャラン鴨のロティ

 

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最後までクオリティが高い。

ミルフィーユの上品な余韻が素晴らしかった。

 

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今後はシェフの地元、大宮で新たなレストランを展開するとのことでそれも愉しみです。

大谷さん、大宮にも行きますのでこれからもよろしくお願いします。

 

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十勝ワインの「町民用ロゼ」

北海道中川郡池田町にある十勝ワインの「町民用ロゼワイン」。町民用とありますが、町外でも売られています。北海道内ならコンビニでも売っています。

 

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「十勝ワイン」の設立は1963年(昭和38年)。日本で初めての自治体運営によるワイナリーです。

いまでこそ国内にはたくさんのワイナリーがあり、栽培技術が進んで北海道でもカベルネ・ソーヴィニヨンをはじめとしたボルドー原産の長熟型のブドウが栽培されていますが、かつては北海道で産出されるブドウは低温でも育つドイツ系が主で「酸っぱい白」というイメージがありました。

そんな、昔ながらの酸っぱい系のワインを彷彿とさせる十勝ワインのロゼは、今飲むと懐かしくもあり、同時に新鮮にも感じます。何より豊かに感じる酸は食事に合わせやすい。

 

まだワインがそんなに一般的でなかった70年代から、池田町民には「町民還元用ワイン」として特価で販売されてたそうです。

池田町に縁戚がいたので、実家でもよくこの「町民還元用ローゼワイン」を飲んでいたのを記憶しています。


今は北海道産「キャンベル」種で作られる辛口ロゼ。美しい色合い、キャンベル特有のほのかに甘い香りとさっぱりした酸味が爽やかで、暑い時期に飲みたくなるワインです。

 

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